■文字もの、絵は1枚 ■語られているのはゲームより10年くらい前の話 ■淡々とした中二病 ■文字書きではないので文章力\(^o^)/ オワタ ■微妙に「あるルシェ〜」から繋がり有 しかし読まなくても全然平気 以上が大丈夫な方はどうぞ。 ある学生の昼下がり 僕は生まれ育ったプレロマで学問に励んでいる。 一番の目的は資格試験に合格してメイジになることだけれど、もともと物語や伝説の類が好きで、 その手の勉強も片手間にしていた。 色々書を読み進める中で、特に気になった話があった。 プレロマやゼザなど海に面した国に伝わる、幽霊船の伝承である。 その小さな船は夕闇に紛れて、人の声のようなそうでないような、何とも言えない美しい音を伴いやってくる。 そのまま人気の少ない廃港などに留まり、朝陽が上る頃には消えているそうだ。 船が姿を消した後には、近郊の集落から誰かしら姿を消しているという話だった。 文献では神隠しの類か、奴隷商などに因る無作為の誘拐事件ではないかと述べられている。 一般的に見れば恐ろしい話だろうが、僕がこの話に悪い印象を持つことはなかった。 幼い日の出来事を、ぼんやりと思い出すばかりだ。 5、6歳の頃だっただろうか。 その日僕は、弟分の少年に手を引かれて街の外へ出ていた。 彼は僕を見つけるなり声を潜め、「面白そうなものを見つけたんだ」と囁く。 ひとりで見つけたものだけど、僕にも特別に教えてくれるそうだ。 言い放つと彼は、もう日も沈みかける外へと飛び出していった。 自分でいうのも何だが僕はもともと真面目な性分で、親の目も怖かったけれど、好奇心が疼く。 少年を連れ戻すという大義名分を唱え、僕は彼の後を追った。 がらくたの影に二人で身を隠す。 捨てられた港には、僕の国に知を求め来る各国の客船とは、とても比べ物にならないくらいの小さな船が泊まっていた。 周りにはいくらかの人影があった。 その様相は様々で、人もいればルシェの姿もあったが、その全員が女性だった。 数人の女が促され、船の中に消えていく。 「これってもしかして、ユウカイってやつ?」 素朴な感想を漏らした彼の口を、僕は慌てて自分の手で塞いだ。 声が届いてしまったのか、小さな人影が振り向く。 当時の僕たちと同じくらいの、女の子だった。 泣いた後のような顔をしていたが、まっすぐな瞳をしていた。と、思う。 10年近く前のことだからこの辺のことは正直自信が無いけれど。 少しの間彼女はこちらを見ていたが、母親らしき女性に手を引かれて、そのまま船の中へと消えていった。 人影が全て船の中に収まると、船はゆっくりと動き出す。 少年が抗議の声をあげるまで、僕はただ小さくなる船を眺めていた。 気が付いた時にはすっかり夜になっていた。 少年を連れて街へ向かう僕の背中に、心地よい音が降る。 呪文のような、祈り声のようなあれは、きっと歌声だったのだろう。 何故だかはわからないがそう思った。 あの船は幽霊船や奴隷船などではなく、彼女達を救う船なのだと今でも僕は思う。 あんなに綺麗な声が悪いものであるとは考えたくなかった。 回想にふけっていた頭をゆっくりと目の前の本に戻す。 手元にいつの間にか影が落ちていた。ちょっとだけ時間を使い過ぎてしまったようだ。 名残惜しいけれど、そろそろ本業の勉強に戻ろうかな。 文献を脇に寄せ、僕は術式のテキストを開いた。 僕がハントマンになって旅に出て、その船の正体に思い当たるのはもう少し先の話。 ![]() ‐‐‐ 語り口調が崩れてしまったのは諦めて好きにかきました\(^o^)/ あるルシェ〜より色々ストレートな話。 以下裏設定など。 語り部はうちの伊達眼鏡です。弟分は帽子です。だから中二って言ったろ!! マレアイアに関するお話。 文中の不思議な音は歌姫に伝わる特殊な歌で、マレアイアからお迎えの船を呼ぶことができる歌。 外の世界で生きるのが辛くなったマレアイアの民はこうやって帰っていくのです、 という妄想でした。 マレアイアの外でのあの認知度の低さおかしくね?と思ったので、公的にではなくこういう形で噂話のように民間には広がってるんじゃないかなあと思っています。 少女とその母親は、あるルシェ〜に出てきたご主人の家族です。 少女は後の桃姫である。中二って言ったろ!! 戻る |